プラスチックの代わりに「新しいストロー」 | MANABInoHAKO

プラスチックの代わりに「新しいストロー」

【脱プラ】削減対象!特定プラスチック対象の「ストロー」の新素材 

プラスチック新法で削減対象とされている「特定プラスチック使用製品」12品目の1つである「飲料用ストロー」は、コンビニやカフェ、飲食店で見ることが少なくなっており、日常生活で変化を感じることもあるのではないでしょうか。

プラスチック代替品

特にカフェなどの店舗によっては、紙のストローが登場しています。
この紙製のストローはプラスチックストローの代わりとして主流になってきてはいるものの、どうしても紙だと水分が染みてしまい使用感が劣ってしまうということを感じる方も少なくないのではないでしょうか。
紙のストローは使いづらい、といった印象は生じてしまいやすいです。

そのような中、プラスチックストローの代替えとしては紙ストローだけではない、
様々な「新しいストロー」が登場しています。
脱プラの中で、新しいストローが定着していくかもしれません。
気になる新ストローをピックアップしました。

日本初、食べられる「米ストロー」 米70%、コーンスターチ30%の完全植物由来

米ストロー」(株式会社UPay)からは、100%植物由来の食べられるストローが登場しています。無味無臭、無添加で天然着色料のみの完全植物由来なので食べてしまっても問題が無いとのことです。
また、耐久性や使用感、安全性にもこだわり、口に入れるため食品安全の国際基準FSSC22000を取得。購入者からも「紙のようにふやけず、使いやすい」といった声もあがっています。約1時間ほど液体に浸すとふやけてくるものの溶けたりすることはないようです。
”使用後は、植物の肥料などとしての活用など捨てることなく循環利用できる”ともあり、使用から廃棄まで自然に優しい商品となっています。(米ストロー-株式会社UPay
楽天ショップなどから一般購入も可能なので個人でも気軽に取り入れることができます。

抗菌性保持、土にかえる「竹ストロー」

竹からできた「竹ストロー」は、店舗やネットショップで様々な商品が販売されています。

そもそも竹は生育が早く、植竹は3~4年で伐採ができることや竹の伐採により竹林保全にもつながることで継続的に安定した使用が可能となります。
また竹の持つ抗菌作用により、製造過程で防腐剤などの薬剤を使用しなかったり、商品を清潔に保つことができたりするため口に触れる商品であるストローにとって安心感にもつながります。

竹の割合や使用感は商品によって異なり、それぞれの特徴がありますが、100%植物でできており、使用後に土に埋めると分解していく(生分解性)の特徴を持つものもあります。

無印良品のように10本(税込99円)で販売しているもの(竹材ストロー 10本入り | キッチン消耗品 通販 | 無印良品 (muji.com))もあり、一般消費者が購入しやすくなっています。

アミカテラは竹がの植物繊維やでんぷんを主原料とする竹ストローを生産していますが、植物繊維やでんぷんから作られており、土に埋めると約半年で分解する(生分解性)特徴をもつものです。また、製造過程で原料の特性が壊れないため、竹本来の抗菌効果もストローが保持しているとのことです。
ストロー原料としてペレット販売も行っており、食器などにも展開。耐熱性も保有し食洗器の利用も可能な様で実用的で扱いやすい商品としても期待できます。(株式会社 アミカテラ (amica-terra.com)

(株)ひろせプロダクトの竹ストローは、太さが2種類あるためドリンクに応じて選ぶことができたり、コーティングの有り無しが用意されていたり、用途や使用感によって選ぶこともできます。コーティング有りのタイプは洗って繰り返し使用することができるようです。刻印をいれることもできるため、カフェや飲食店だけでなく、企業の販促やサンプルなどでも使うことができそうです。
竹ストロー | 株式会社ひろせプロダクト-竹製・木製の製品製造- (hirose-products.jp)

「草ストロー」穴の空いた茎を活用、使用後は動物のエサやたい肥に

草ストロ(合同会社HAYAMI)は、ベトナム産の植物を使ったストローです。
ホーチミン市郊外で有機栽培されたレピロニアという穴の空いた茎を持つ植物を乾燥させたストローで、”無添加・無農薬・保存料不使用の完全自然由来の製品”とあり、栽培や製造過程で化学物質を使用していないという特徴があります。

また、紙ストローに比べて耐久・耐熱性があるという特徴があり、さらに、UV殺菌に加え、熱殺菌を行っていること、残留農薬検査や微生物検査などの専門機関の検査にも通過していることからも、自然由来の製品でありながら、高い安全性を保つ商品となっています。

 様々なカフェで導入が試されましたが、中には使用後に回収して熱湯消毒し、動物園のペンギンの巣箱にするといったニュースも話題となりました。草の茎を利用していることから、使い終わった商品はたい肥にしたり動物のエサにしたりでき、製造から廃棄に至るまでの過程で商品を有効に使用し、自然へ配慮している様がうかがえます。

ホーム | HAYAMIの草ストロー (hayamigrassstraw.com)

間伐材を活用して森林保全に貢献する「木のストロー」

木のストローは「間伐材」から作られたストロー。間伐材を用いることで森林保全に寄与することができます。

木造注文住宅を手掛ける「株式会社アキュラホーム」が開発した「カンナ削りの木のストロー」は、”約1,500年続く日本の伝統「カンナ削り」をヒントに、木材を薄くスライスしたものを斜めに巻き上げ”たストローです。
ネットショップなどでも商品が一般販売されていますが、自分たちで作ることができるキット販売もあり、ホームページには作成動画での紹介もあります。

また、株式会社クレコ・ラボは、「木の紙」として木を薄くスライスして紙のようにした製品を販売していますが、その中には「ご当地の木のストロー」として、日本の様々な産地の木を使用したストローを製造、販売しています。地域別、樹種別にストローを選ぶことができます。

自然の麦を活用する昔からの「麦わらストロー」

麦わらストロー」もネットショップなどで様々な商品が販売されていますが、そもそも「ストロー」は「藁(わら)」が語源です。「わら」自体にストローの機能があるため、プラスチックストローの代わりとして活用されることは自然な流れかもしれません。

そのため様々な企業から発売されていますが、商品や製造の特徴は異なるので注意が必要です。
特に麦わらは自然のものであるため、乾燥がしっかりされていないとカビの原因になってしまいます。
また、無農薬栽培されているものと、そうでないもの(残留農薬検査は済)もあり、特徴も異なります。生産地や栽培、製造の表示がされている商品とそうでない商品がありますので気になる項目は確認が必要です。

しかし、煮沸、乾燥といったシンプルな工程から仕上げることができるため、子ども向けやSDGsを考えるきっかけとしてワークショップで活用されたり、地域や大学などが連携したプロジェクトが開催されるなど身近に登場しています。

ダイソーでも販売!持ち運べる「ステンレスストロー」繰り返し使用可◎

100均からも新しいストローが登場しています。洗えるストローの「ステンレスストロー」は専用のブラシ付き。洗って繰り返し使えるためエコでお得な商品として販売されています。
伸縮して持ち運べるタイプもあり「マイストロー」としても人気です。
ブラシ付き、伸縮タイプ、太めタイプと種類が豊富で、好みや用途によって選ぶことが可能です。

他にも、柔らかくてくるくる丸められる「シリコン製ストロー」は持ち運びに便利なタイプ、「生分解性ストロー」は自然にかえる環境配慮があるタイプなどがあります。
値段も100円~300円程度と気軽に購入できるため、今後ますます広がっていくことが想像されます。