サステナブル、エシカルなバッグ | MANABInoHAKO

サステナブル、エシカルなバッグ

海洋プラスチックや廃棄植物からの再生など

「サステナブル」は「持続可能な」という意味です。
ファッションの業界では、製造のエネルギーや使用量の大きさ、ライフサイクルの短さなどから環境負荷が非常に大きいことが指摘されています。
そのため、生産から着用、廃棄に至るまで環境負荷を考慮したサステナブル(持続可能)なファッションへの取り組みは近年急速に拡がっており、持続可能な社会の実現を目指すモノづくりが目指されています。

「エシカル」は「倫理的な」「道徳的な」という意味です。
「正しいと思うこと」や「良識的・公平的に考え、人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動」を指します。

地球環境への意識や人権の保護、自然や動植物への配慮など、より良い状態を目指すという前提は「サステナブル(サスティナブル)」も「エシカル」も同じです。

個々のエシカルな行動がサステナブルな社会づくりにつながるという関係性にあると言えます。

ファッション業界では、サスティナブルなアイテムが次々に登場しています。
環境への配慮だけではなく、デザインや機能性にも優れたモノも増えています。
身に付けるもの、持ち歩くものをより良いモノにしたいと考える思いは増えているのではないでしょうか。
ファッション性だけでなく、モノづくりや自然への思いが込められたアイテムを選ぶという「意志のある選択による買い物」は今後も増えていくと思われます。

ここでは、そのような魅力的なアイテムを紹介します。

海洋ゴミを再生技術で商品に変える!

増え続けるごみ問題として、2050年には海洋ゴミは魚より多くなるともいわれています。
海洋ゴミの中でも特に問題とされているのが「プラスチックゴミ」
プラスチックは自然界では分解されないものの、紫外線や劣化により細かくなり、海洋生物に取り込まれてしまうなど大きな課題を抱えています。

この海洋ゴミやゴミとなるプラスチック製品を回収、再び資源として商品によみがえらせるブランドがあります。

海洋廃棄プラスチックを回収してリサイクル!

Our Earth Project / Roll top backpack より抜粋

ドイツ発のGOTBAGはリサイクルバッグブランド、海洋に廃棄されるプラスチックを回収し分別、生地を作って製品にするというリサイクルでバッグを作っています。

ブランド紹介ページ(Our Earth Project / GOTBAG)には、
”約1500人の協力漁師、NGO団体が海洋廃棄プラスチックをインドネシアで回収し分別”とあり、現地雇用の創出や地域活動の様も伺えます。

約3.5kgのプラスチックが海から回収されリサイクルされた海洋プラスチック100%のバッグです。

廃棄される漁網を再生して鞄にアップサイクル!

海洋ゴミとしてプラスチック汚染は、国際的な環境問題の一つですがそのごみの中でも、特に生物に特に深刻な被害を与えるとして「漁網」が挙げられています。
※海洋ゴミとなっている漁網は「ゴーストギア」ともいわれ、海に流出した漁網などの漁具で、日本語訳すると「漁具の幽霊」ー持ち主がいなくなり、海中を延々と漂う漁網が幽霊に例えられています。

「海を守る漁網再生素材の鞄」として、海洋ゴミの中でも深刻な問題となっている「漁網」をアップサイクルする取組みが行われています。
その中で、鞄の生産で有名な兵庫県豊岡市の地域ブランド「豊岡鞄」から「Product for the Blue」として、“廃棄される漁網再生生地を利用し、付加価値をつけて製品として生まれ変わらせアップサイクルされた鞄”が販売されています。

北海道の道東エリアで回収した廃棄漁網をアップサイクルし、豊岡市認定企業の職人技が光る確かな技術とエシカルなこだわりの詰まったバッグ

海を守る 漁網再生素材の鞄 | 豊岡鞄公式オンラインストア – Artisan [ アルチザン ] (artisan-atelier.net) より

北海道の道東エリアで回収された廃棄される漁網を活用して、ペレット、製糸、織布の各工程を複数企業の協働後、豊岡鞄認定企業によって鞄へと再生された商品です。

廃棄されるリンゴの皮や芯、パイナップルの葉が再生!

廃棄りんごから生まれたアップルレザー

植物由来のレザーブランドLOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)公式オンラインストア | アップサイクルから始まる巡りの良い暮らし (lovst-tokyo.com) より抜粋

植物性のレザーとして、ヴィーガンレザー(合成皮革や人工皮革)が注目されていますが、「アップルレザー」は、りんごジュースを製造する際に出るりんごの絞りかす(廃棄りんご)をアップサイクルすることで生まれた植物由来のバイオレザーです。
りんごの繊維が原料として部分的に使用されているため、従来のヴィーガンレザーに比べ、石油由来の樹脂の含有率が減るという特徴があります。また、生産時に使用する水の量やCO2の排出量を抑えられることも、より環境に優しいとして注目を集めています。
植物由来のレザーブランドLOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)からはバックパック、トートバック、ハンドバッグなど、各種鞄や財布、キーホルダーなどの雑貨アクセサリーも販売されています。

廃棄されるパイナップルの葉をアップサイクル

パイナップルから作られたスクエアバッグ ショルダーバッグ 【ピニャーレ/pinamore】 サステナブル sdgs[pina-squarebag] (nadaya.shop) より抜粋

廃棄されていたパイナップルの葉を素材として生まれ変わらせることで、焼却による二酸化炭素排出量の削減、パイナップル農家の新しい収入源として”自然にも人にも還る優しい素材”が生まれました。 

“素材は72%が葉の繊維、さらにじゃがいもやトウモロコシに含まれるポリ乳酸が18%。全体の9割が自然”素材のこの商品は、”まるで和紙のような手触りでいて柔らかさも感じられる優しい素材”と紹介されています。(PRODUCT | PINAMORE(ピニャーレ) (makeshop.jp)
植物由来の自然に優しい商品は、鞄以外にも財布キーケース、ポーチやタンブラーなどにも展開されています。


様々なゴミが削減され、資源として活用されるように各企業から地球環境を守る取り組みが行われています。